Japanese
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特集 グリア研究の最先端
B.病態モデル研究
神経障害性疼痛発症メカニズムにおけるグリア機能
Glia functions in the neuropathic pain mechanism
井上 和秀
1
Inoue Kazuhide
1
1九州大学
キーワード:
神経障害性疼痛
,
ミクログリア
,
P2X4受容体
Keyword:
神経障害性疼痛
,
ミクログリア
,
P2X4受容体
pp.556-560
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200349
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神経障害性疼痛は,正常時には痛みとして感じない軽度の触刺激を激烈な痛みとするアロディニア(異痛症)や,疼痛過敏,自発痛などを主症状とする慢性的な病態生理的疼痛であり,生理的意義は見いだしがたい。臨床現場にある鎮痛薬(麻薬性鎮痛薬や非ステロイド抗炎症薬など)が効きがたく,患者の生活の質(quality of life;QOL)を著しく損なう。これは人類史上最悪の痛みとも言われているが,その発症メカニズムにはいまだ不明の部分が多い。神経細胞のみの研究ではなかなか突破口が見つからなかったところ,最近になり脊髄後角のミクログリアやアストロサイトの役割が注目されてきた。特に,活性化ミクログリアについては非常に多くの知見が積み上げられ,そこから新薬の可能性も見いだされている。本稿では,そのようなミクログリア研究を中心に,アストロサイト研究についても概説する。
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