Japanese
English
特集 古典的代謝経路の新しい側面
栄養代謝とオートファジー
Autophagy and nutrient metabolism
久万 亜紀子
1,2
,
水島 昇
1
Kuma Akiko
1,2
,
Mizushima Noboru
1
1東京大学医学系研究科 分子生物学分野
2独立行政法人科学技術振興機構さきがけ
pp.339-343
発行日 2014年8月15日
Published Date 2014/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101635
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生体は絶食時に栄養代謝を大きく変化させ,飢餓に適応する。われわれの体では食事による栄養供給が絶たれたとき,肝臓などに備蓄してあるグリコーゲンや脂肪やタンパク質を分解して栄養供給を図る。この分解と供給にはオートファジーが重要な役割を果たすと考えられている。近年,様々なモデル生物においてオートファジー不全変異体が解析され,オートファジーが様々な生命現象に関与することが明らかになってきているが,そのうち飢餓応答としての役割は,酵母から哺乳動物まで共通したオートファジーの最も基本的な役割である。本稿では飢餓応答としてのオートファジーについて栄養代謝学的意義を中心に最近の知見を紹介したい。
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