増大特集 細胞表面受容体
●構造的特徴:7回膜貫通型◆受容体の遺伝子:F2RL1(PAR-2)
プロテアーゼ活性化受容体PAR-2の局在と活性化
大島 忠之
1
,
単 晶
1
,
三輪 洋人
1
Oshima Tadayuki
1
,
Shan Jing
1
,
Miwa Hiroto
1
1兵庫医科大学 内科学 上部消化管科
pp.424-425
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101497
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●PAR受容体
Protease activated receptor(PAR)はGタンパク質共役7回膜貫通型受容体スーパーファミリーに属し,プロテアーゼによって特異的に活性化されるユニークな受容体として1991年に発見された1)。一般的に受容体は外因性のリガンドが結合することで活性化されるが,PARでは細胞外N末端がプロテアーゼにより特定部位で切断されることにより新たなN末端が露出し,このN末端が内因性のリガンドとしてその受容体の細胞外ドメインに結合することで活性化される(図1)。PARにはPAR1からPAR4までのサブタイプがあり,PAR1,PAR3,PAR4はトロンビンによって活性化される。一方,PAR2はトロンビンでは活性化されず,トリプシン,肥満細胞由来トリプターゼ,活性化好中球由来プロテアーゼ3,膜結合型セリンプロテアーゼ1などの内因性酵素によって活性化される。また,トリプシンはPAR2のみではなく,PAR4のアゴニストでもある。
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