Japanese
English
特集 RNA干渉の実現化に向けて
シクロデキストリン/デンドリマー結合体によるsiRNAデリバリー
Potential use of cyclodextrin/dendrimer conjugates as siRNA delivery carriers
本山 敬一
1
,
東 大志
1
,
有馬 英俊
1
Keiichi Motoyama
1
,
Taishi Higashi
1
,
Hidetoshi Arima
1
1熊本大学大学院 生命科学研究部 製剤設計学分野
pp.104-112
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101269
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近年,標的遺伝子のmRNAに相補的な配列を有する21-27 merの二本鎖RNA(siRNA)の導入により誘導される,標的mRNAを配列特異的に分解するRNA干渉(RNAi)法が遺伝子解析やオリゴヌクレオチド療法において注目を集めている。しかし,siRNAは低い細胞膜透過性やヌクレアーゼによる分解が問題となっており,標的とする臓器や細胞へsiRNAを効率よく送達するベクター技術の確立が重要である。また,siRNAは標的細胞の核内で転写のプロセスを必要とするプラスミドDNA(pDNA)とは異なり,細胞質に存在するRISC(RNA-induced silencing complex)と呼ばれるタンパク質と複合体を形成後,RNAi効果を発揮することから,細胞内動態も制御な可能なベクター技術が求められている。本総説では,当研究室で構築した核酸医薬キャリア技術を概説する。
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