Japanese
English
特集 ユビキチン化による生体機能の調節
ヒトT細胞白血病ウイルス1型とユビキチン化
Human T-cell leukemia virus type 1 and ubiquitination
松岡 雅雄
1
Masao Matsuoka
1
1京都大学ウイルス研究所
pp.551-555
発行日 2009年12月15日
Published Date 2009/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100946
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
ウイルスは極めて小さなゲノムしか有していないが,宿主細胞に感染して自身の複製・生存を図っている。従って,一つのウイルスタンパク質が様々な活性を有し細胞機能に影響を与えていることは理にかなっている。ウイルスは宿主細胞の装置・機構を巧みに使って複製する。転写経路,翻訳,輸送など様々な細胞の機構を利用するが,ユビキチン-プロテアソーム系も,その一つである。本稿ではユビキチン-プロテアソーム系を介したウイルスタンパク質による細胞機能修飾に関して概説し,最近,われわれが見出したヒトT細胞白血病ウイルス1型がコードするHTLV-1 bZIP factorによる作用に関して述べる。
Copyright © 2009, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.