特集 伝達物質と受容体
6.プリン
脊髄ミクログリアのP2プリン受容体と神経障害性疼痛
井上 和秀
1
,
津田 誠
1
,
齊藤 秀俊
1
Kazuhide Inoue
1
,
Makoto Tsuda
1
,
Hidetoshi Saito
1
1九州大学大学院薬学研究院薬理学分野
pp.506-508
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100939
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[用いられた物質/研究対象となった受容体]
ATP,TNP-ATP/プリンP2X4受容体
ARC69931/プリンP2Y12受容体
ATPは,細胞内でリン酸化基質として細胞機能を維持する一方,細胞外ではUTP,UDPなどの他のヌクレオチドとともに各種P2プリン受容体を介して細胞間情報伝達物質として機能する。モルヒネも効きがたい難治性疼痛の代表格,神経障害性疼痛は人類史上最悪の痛みといわれているが,その発症メカニズムとして,脊髄後角の活性化型ミクログリアに発現するP2プリン受容体の役割が注目されている。本編では,特にP2X4受容体とP2Y12受容体について概説する。
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