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特集 創薬ゲノミクス・創薬プロテオミクス・創薬インフォマティクス
第2部 総説
Ⅰ 創薬ゲノミクス
癌の化学療法・予防法へのゲノミクスの利用
Cancer chemotherapy and chemoprevention based on genomics
曽和 義広
1
,
酒井 敏行
1
Yoshihiro Sowa
1
,
Toshiyuki Sakai
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科分子標的癌予防医学
pp.386-392
発行日 2003年10月15日
Published Date 2003/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100776
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1953年にワトソンとクリックがDNAの二重らせん構造をNature誌に報告して以来1),遺伝子および遺伝子情報の持つ意味の解明は生命科学において最も重大なテーマであり,その発見からわずか50年後の本年2003年にヒトゲノム計画の完了宣言,すなわちヒトゲノム完全解読が行われたことは,その間の科学技術の著しい発展を反映しているといえる。しかしながら,今回の完了宣言は極めて限られた人数のゲノム解読が完了したことを意味するものであり,今後は各個人におけるゲノム情報の解読が精力的に進められていくものと予想される。
医療分野は,生命科学領域の進歩の恩恵を最も直接的に受ける分野であり,疾患発症機構の解明やその治療法の開発において遺伝子情報に基づくゲノミクス,タンパク質情報に基づくプロテオミクスは極めて重要な開発ツールとなっている。
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