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特集 アダプタータンパク
Scaffold分子Gab2によるT細胞受容体シグナル伝達の負の制御
Negative regulation of TCR signaling by scaffold protein,Gab2
山崎 晶
1
,
斉藤 隆
2
Sho Yamazaki
1
,
Takashi Saito
2
1千葉大学大学院医学研究院遺伝子制御学
2理化学研究所免疫アレルギー科学総合研究センター
pp.151-158
発行日 2004年4月15日
Published Date 2004/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100685
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Gab2(Grb2-associated binder 2)ファミリーは,Guら,西田らによって単離された,Gab/DOS(daughter of sevenless)ファミリーに属する分子量約97kDのアダプター分子である1,2)。発現は比較的普遍的であり,PHドメイン,複数のプロリンリッチモチーフ,リン酸化チロシンモチーフなどを有し,分子間相互作用に関与する配列を非常に多く含んでいる(図1)。さらに,中央部に存在する特徴的な領域MBD(c-Met binding domain)は,Gab1においてリン酸化されたc-Metと直接結合することが報告されている3)。
Gab1,Gab2は様々なサイトカイン,増殖因子刺激(IL-2,IL-3,IL-15,TPO,EPO,SCF,M-CSF,Flt3lなど)によってリン酸化を受け,PI3キナーゼ,SHP-2などをはじめとして様々な分子と結合し,細胞内分子の足場をなすことから,Scaffoldタンパク,ドッキングタンパクなどと呼ばれる4)。興味深いことに,Gab2は抗原受容体刺激においても強くリン酸化されることから,われわれはTCR下流におけるGab2の機能に注目した。
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