Japanese
English
特集 血管壁
心血管系におけるプロスタノイドの役割
Roles of the prostanoids in the cardiovascular system
結城 幸一
1
,
藤野 貴行
1
,
高山 浩二
1
,
川辺 淳一
1
,
牛首 文隆
1
Koh-ichi Yuhki
1
,
Takayuki Fujino
1
,
Koji Takayama
1
,
Jun-ichi Kawabe
1
,
Fumitaka Ushikubi
1
1旭川医科大学医学部薬理学講座
pp.598-601
発行日 2006年12月15日
Published Date 2006/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100249
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プロスタノイドはプロスタグランジン(PG)とトロンボキサン(TX)より成る生理活性脂質であり,その作用は各々に特異的な受容体を介して発揮される。現在,PGD2,PGE2,PGF2α,PGI2,TXA2の受容体としてDP,EP,FP,IP,TPが知られており,EPにはEP1-EP4の4種類のサブタイプが存在する1)。一方,これら多種類の受容体は,心臓,血管,腎臓や血小板など心血管系の臓器や細胞に広く発現している。また,心血管系で認められる様々な病態に伴い,プロスタノイド産生が亢進することが知られており,その作用が注目されてきた。本稿では,各プロスタノイド受容体欠損マウスを用いた解析から明らかとなってきた,心血管系疾患の病態形成におけるプロスタノイドの役割について,われわれの知見を中心に概説する。
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