Editorial
診断学と処方学
家 研也
1
1聖マリアンナ医科大学・川崎市立多摩病院 総合診療内科
pp.1117
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350101117
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総合診療領域や内科領域における「診断学」は、先駆者の努力と学術的蓄積、そしてNHKのテレビ番組「総合診療医ドクターG」に代表されるメディアでの扱いもあいまって、いまやジェネラリストの代名詞となるほど市民権を得た感がある。
一方で、われわれ臨床医の日々は決して「ドラマティックな困難事例の診断」ばかりではない。むしろ、「診断がはっきりしないまま、患者も医療者もなんとか耐えている…」「診断がついても患者の抱えるつらさや困難が改善しきれない…」そして「慢性疾患管理など人生の一部としてどう折り合いをつけていくかが問われる…」そんな場面が多いだろう。

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