構造式で語る医学│薬物の交差反応や意外な副作用を学ぼう!・4
セファロスポリンと凝固障害
上田 剛士
1
1洛和会丸太町病院 救急・総合診療科
pp.456-458
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350040456
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NMTT基はワルファリン様効果あり
N-メチルテトラゾールチオール(NMTT)基を含むセフェム系抗菌薬は、ビタミンKエポキシド還元酵素を抑制することにより、ビタミンK依存性の凝固因子(Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ因子)の合成を阻害します1)。つまりワルファリンのような作用と言えます。
事実、NMTT基を含むセフェム系抗菌薬は、その他の抗菌薬と比較して、低プロトロンビン血症[OR 1.7(1.3〜2.2)]や、プロトロンビン時間(PT)延長[OR 2.1(1.4〜3.0)]を伴いやすいです2)。特に、もともとワルファリンを服用していたり、低栄養や絶食が重なると、易出血性が生じやすいため注意が必要です。

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