ジェネラリストに必要な ご遺体の診断学・24
実践基本編❹ 慢性心不全
森田 沙斗武
1
1大阪はびきの医療センター 臨床法制研究室
pp.324-327
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350030324
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Case 1
患者:82歳、男性
既往歴:高血圧、慢性閉塞性肺疾患
現病歴:妻と二人暮らし。長年ヘビースモーカーであり、喫煙を続けていた。数年前から息切れの自覚症状があり、呼吸機能検査で一秒率と一秒量の低下を認めたため禁煙を指導するも「禁煙するくらいなら死んだほうがマシ」と言って聞き入れなかった。数日前から食欲が落ち、横になっていることが多くなっていた。
某日午後10時頃、妻の就寝時にはまだ起きている姿を認めた。翌朝午前7時に妻が起床した際、様子を見に行くと布団上で呼吸停止しているのを発見。午前7時5分救急要請、17分現場到着時、心肺停止状態であった。硬直を認めたため搬送されず死亡確認となった。

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