特集 “わかったつもり”で終わらせない血液凝固異常とDIC
Part 4 敗血症性DIC治療「うちはこうする!」
(27) 急性期DIC診断基準とアンチトロンビン活性によるDIC治療薬開始基準
仲村 佳彦
1
Yoshihiko NAKAMURA
1
1福岡大学病院 救命救急センター
pp.145-147
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188348330180010145
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はじめに
海外では,敗血症性播種性血管内凝固disseminated intravascular coagulation(DIC)に対し,特異的な治療は一般的に行われていない。一方,本邦ではDICに対し,遺伝子組換え型ヒト可溶性トロンボモジュリン(rhsTM)およびアンチトロンビン(AT)が使用可能である。日本版敗血症診療ガイドライン20241)および播種性血管内凝固(DIC)診療ガイドライン20242)において,rhsTMおよびATは弱くまたは強く投与することが推奨されている。しかし,本邦で頻用されているDIC診断基準を患者参入基準とした大規模な無作為化比較試験(RCT)により生命予後改善効果は示されておらず,投与しない方針の施設も存在すると思われる。
本稿では,福岡大学病院 救命救急センター(以下,当センター)のrhsTMおよびATの治療コンセプトを紹介する。このコンセプトは完璧なものではなく,単施設における一つの考え方としてとらえていただきたい。読者皆様の治療方針の参考になれば幸いである。

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