特集 非侵襲的呼吸管理:NPPV vs. HFNC論争 いま決着のとき
各病態におけるNPPVとHFNCのエビデンス,使い分け
【コラム】急性呼吸不全診療における睡眠関連呼吸障害の評価の重要性—まず疑い急性期を乗り切り,次の診断・治療が予後改善につながる
村瀬 公彦
1
Kimihiko MURASE
1
1京都大学大学院医学研究科 呼吸不全先進医療講座
キーワード:
睡眠関連呼吸障害
,
SDB
,
閉塞性睡眠時無呼吸
,
OSA
,
持続気道陽圧
,
CPAP
Keyword:
睡眠関連呼吸障害
,
SDB
,
閉塞性睡眠時無呼吸
,
OSA
,
持続気道陽圧
,
CPAP
pp.498-501
発行日 2025年7月10日
Published Date 2025/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188348330170040498
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はじめに
睡眠関連呼吸障害sleep disordered breathing(SDB)は,世界的にも日本においても有病率の高い疾患である。高齢・肥満・心疾患の合併はSDBの危険因子とされており,これらの背景をもつ頻度が高いため,急性呼吸不全患者がSDBを有している確率は高い1)と考えられる。実際に,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にて急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に至った症例において,退院後4〜6週後に検査したところ,70%以上に中等症以上のSDBが認められた2)とする報告もある。
本コラムでは,急性呼吸不全におけるSDB評価の重要性および実臨床においての対応を,筆者の私見も交えて解説する。

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