特集 ICUにおける抗菌薬:new era strategy
【コラム】侵襲性真菌感染症患者における抗真菌薬選択—初期治療開始前の評価のためのストラテジー
黒田 浩一
1
Hirokazu KURODA
1
1藤田医科大学岡崎医療センター 総合診療科
キーワード:
侵襲性真菌感染症
,
侵襲性カンジダ症
,
侵襲性アスペルギルス症
,
初期治療
,
予測モデル
Keyword:
侵襲性真菌感染症
,
侵襲性カンジダ症
,
侵襲性アスペルギルス症
,
初期治療
,
予測モデル
pp.168-172
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188348330170020168
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はじめに
侵襲性真菌感染症は,重度の免疫不全患者に発生することが多いが,明らかな免疫不全のないICU患者にも発生することのある重篤な病態であり,主な原因微生物は,Candida属とAspergillus属である1〜4)。特にCandida属は,ICUで検出頻度が高い病原微生物であり,血流感染症(感染部位を問わない)の8%5),カテーテル関連血流感染症catheter-related bloodstream infection(CRBSI)の25%の原因となる6)。本コラムでは,この2種類の真菌による侵襲性感染症を考慮すべき患者背景について解説する*1。

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