書評
「対話から学ぶ臨床倫理コンサルテーション—医療の現場で答えが出ない「もやもや」に出会ったら」—山本圭一郎,徳原 真,中山照雄,堂囿俊彦,竹下 啓,高島響子【編】
大浦 誠
1
1南砺市民病院総合診療科
pp.64
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188160960780010064
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評者は,富山県の中小規模病院において臨床倫理コンサルテーションを行っている。日本臨床倫理学会の「臨床倫理認定士(上級編)」を取得し,地域の医療・介護現場において多職種とともに臨床倫理の実践を続けている。現場で臨床倫理コンサルテーションを実際に進めているからこそ述べられることがあるのではないかと感じ,拝読した。
本書は,臨床倫理コンサルテーションの実際を表現し,タイトルの通り「対話」に焦点を当てた構成となっている。各ケースでは,臨床倫理コンサルテーションに参加する多職種が,異なる価値観や立場を踏まえながら,いかにして合意形成に至るか,というプロセスが臨場感豊かに描かれている。発言の一つひとつに個性がにじみ,読者はまるでその場に同席しているかのような感覚を味わうことができる。この臨場感こそが本書の最大の魅力である。

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