焦点2 当事者研究・5
〈研究テーマ〉「自己虐待」の研究―そのメカニズムと自己介入について
吉井 浩一
1
,
河崎 寛
1
,
松本 寛
1
1べてるしあわせ研究所
pp.72-76
発行日 2002年7月15日
Published Date 2002/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900497
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はじめに
「自己虐待」とは,自分に対する精神的・心理的・身体的な暴力であり,そこには常に他者へのコントロール欲求がある。
《吉井浩一》の場合は,具体的な暴力の手段として,ガラスなどの器物の損壊,ガラスの破片を用いて手首を中心とした部分を傷つける等の自傷行為のほかに,刃物を使って実際に自分を傷つけるという「暴力」,さらには自分の存在自体を否定するマイナス思考に終始するという悪循環に,家族ともども苦しんできた。
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