特集2 偏見は百も承知―地域の評価を変えていく方法
名称変更で何が起こったか。そこから見える「世間と精神科」
レポート2 福井県立病院精神・神経センター
藤間 玲子
pp.34-36
発行日 2000年11月15日
Published Date 2000/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900316
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全国的に,「精神病院」から「こころの医療センター」や「精神センター」などへ名称変更する動きが目立っています。いくつかの病院は名称変更によって,地域の対応ががらりと変わったという経験をしています。ここでは先駆事例として,2つの精神病院に名称変更の具体的影響についてレポートしてもらいます。
名称変更の経緯
福川県立精神病院は,昭和7年,私立平岡脳病院(富田千代氏)が創始である。昭和20年11月,第二次世界大戦の特殊な状況下で,日本医療団に接収され,隣接の更正病院(福井県立病院の前身)と共に福井県立中央病院を開設した。昭和25年41月県に移管され,現在地に県立の単科精神病院として歴史が始まった。以来,福井県における精神科医療の中核的基幹病院として,先駆的あるいは高度の医療を積極的に試み,指導的な役割を担ってきた。
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