連載 精神看護ステップアップ講座:グループワーク7
グループへの参加のしかた
武井 麻子
1
1日本赤十字看護大学
pp.56-59
発行日 1999年1月15日
Published Date 1999/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900152
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私にとって最初のグループは,ある日突然降ってきた。病室でタバコを盗られたと勤務室に訴えてきた患者に,病棟担当医が「それでは病室に行って,みんなで話しあおう」と答えたのだ。そこから,急遽同室者を集めての小グループが開かれることになった。私も驚いたが,患者はもっと驚いていた。「スタッフにタバコを取り返してほしいだけなのに,何で患者が話しあいなんかしなくちゃならないのよ」と泣き声になっていた。
6人部屋での話しあいが始まって間もなくわかったのは,同室者同士なのに,タバコを盗ったと思っている当の相手の名前も知らないでいるということだった。タバコは結局どうなったかは覚えていない。
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