書評
実践対応に役立つ職場のメンタルヘルスケア入門書
髙﨑 正子
1
1キオクシア(株)四日市工場総務部安全健康担当
pp.81
発行日 2024年1月15日
Published Date 2024/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689201241
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本書は、産業医として活動している精神科医を中心に、適切な精神医学知識と最新知見をベースとしてQ&A形式の平易な表現で執筆された、職場のメンタルヘルスケアにかかわる全ての人に向けた新しい入門書となっている。その特長は「まさに今、現場で起こっている本当に知りたい問題」に対して、「実践的でわかりやすい解説書」となっているところにあり、日々現場で対応に困っている事例から事業場での予防活動へのスムーズな展開に向けてなど、かなり広範囲かつ体系的に問題が取り上げられている。
それもそのはず、産業医・精神科医として職域のメンタルヘルス問題に長年対応されてきている宮岡等先生を編集代表として、産業医経験を持ちつつ産業精神医学が専門の田中克俊先生、精神科をベースにして産業医として活動している鎌田直樹先生の3名がタッグを組んで企画検討する中で、現場で最前線に立つ産業医・産業保健スタッフにあらかじめアンケート調査を実施したという。目次にそのような工夫が凝らされていることもあり、現場担当者にとって知りたい内容が即座に検索しやすい構成となっている。
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