特集 特定非営利活動法人さざなみ会@横浜に注目!
—《レポート》—支援に「共感」って必要ですか? 絶望によるピアサポートを、さざなみ会に見た
横山 紗亜耶
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1慶應義塾大学大学院社会学研究科 修士課程
pp.219-222
発行日 2022年5月15日
Published Date 2022/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689201002
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「受容」「傾聴」「共感」という3つの姿勢は、精神科ソーシャルワークの大原則とされてきた。中でも「共感」は、様々な状況に置かれたクライエントと支援関係を築く上で不可欠な専門性として、精神保健福祉・看護に携わる者であれば、必ずどこかで学んだことのある概念となっている。
支援職の養成過程で学ばれる共感とは、ほとんどの場合、カウンセリングの基礎を築いた心理学者カール・ロジャーズによって提唱された「共感的理解」を指す。共感的理解は、「クライエントの個人的な世界をあたかも自分のものであるかのように、「あたかも〜かのように(as if)」という性質を失うことなく、感じ取ること」と定義されている*1。
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