連載 家庭で生活できない高年齢児のための「自立援助ホーム」を運営しています・2
障害を持つ児童への支援と課題
関 茂樹
1,2
1特定非営利活動法人シルバーリボンジャパン
2東洋大学大学院福祉社会デザイン研究科
pp.497-499
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200665
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
18歳までとそれ以降
連載初回でも書いたが、自立援助ホームに入居している児童の約3人に1人は何らかの障害を有しているとされる(全国自立援助ホーム協議会の調査による)。近年では、広汎性発達障害(自閉症スペクトラム障害)の児童の存在も注目されており、児童養護施設においても同様の傾向にある。
ここで1つの課題が浮き彫りとなる。自立援助ホーム(児童養護施設)は、児童福祉法(児童福祉行政)の枠組みの中に位置づけられた事業(施設)だが、障害支援は基本的に障害者総合支援法(障害者福祉行政)の枠組みの中のサービスとなる。そのため、それぞれ制度ごとの縦割りによるサービス提供となり、自立援助ホームに入居する障害を持つ児童などは退居後にその制度のはざまに落ちてしまう恐れがある。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.