取材レポート
オーストラリアでハームリダクションを学ぶ(後編)—厳罰主義をやめた理由。そして重複障害を重視する視点。
大嶋 栄子
1
1特定非営利活動法人リカバリー
pp.160-164
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200338
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前編では、オーストラリアで行われている薬物依存症対策、なかでもハームリダクション(傷つきの軽減)について、訪問した治療共同体であるリハビリ施設WHOS(We Help Ourselves)における取り組みを紹介しながら概説しました。後編となる今回は、なぜオーストラリアがこうした考え方に転換していったのか、そして2016年のツアーで訪ねたメルボルンでの、重複障害をかかえる人への支援について紹介していきます。
ツアーでは、毎回ハームリダクションの概念と薬物政策に関するレクチャーが盛り込まれています。担当してくださるのは、オーストラリアの薬物依存政策にハームリダクションを導入する牽引者の1人であった、精神科医のWodak氏*1です。
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