連載 武井麻子のOh!それみ〜よ・1【新連載】
『アラバマ物語』—「ものまね鳥」は何の隠喩か?
武井 麻子
1
1日本赤十字看護大学
pp.522-525
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200138
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米国人が一生に一度は読む本
今年5月、ある本のニュースが世界中を駆け巡った。「米作家ハーパー・リー氏(89)の新作『Go Set a Watchman(見張りを立てよ)』が7月14日に出版される」。
といっても、日本の、特に若い世代にとっては「ハーパー・リーって誰?」という感じかもしれない。実は、彼女の処女作“To Kill a Mocking Bird”(邦題『アラバマ物語』)は、1960年に出版されるやたちまちベストセラーとなり、彼女はピューリッツァー賞を獲得した。しかも、翌々年には映画化され、主人公の父アティカス・フィンチを演じたグレゴリー・ペックは、1962年度アカデミー賞の主演男優賞を獲得して話題となった。
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