発行日 2014年1月15日
Published Date 2014/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101258
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身で読んで、ぐっとくるか
みなさん、はじめまして。このたびご縁があって、森皆ねじ子先生のご著書を「身で読む」というミッションを頂戴いたしました。「身で読む」とは聞きなれない言葉ではありますが、要するにねじ子先生のご著書を熟読し、書かれた通りに臨床で体をみてみて、実際「ぐっとくる」のかどうか、試してみよというお達しをいただいたというわけです。
私がやっております専門看護師というのが、どんな商売かと申しますと、皆さんいろいろなお立場で多種多様な活躍をされているわけですが、共通して言えるのは「困り事を相談される」商売であることだと思います。私のところに日々持ち込まれる困り事というのもさまざまありますが、身体合併症のご相談は相当数ございます。かく言う私自身も新米の頃は言うに及ばず、相当経験を積んでからも、急変時などの判断には迷うことが多く、「ああ、やっぱり一般科の経験がなく、体をみれない自分はダメナースなんだろうなあ……」と、心の中でため息をつき、患者さんに申し訳ない気持ちでいっぱいになったことも数知れずでした。今でももちろん胸を張って「体をみられる」というわけではありませんが、相談を受ける立場になった以上、「わかりません」では済みませんので、いろいろと勉強してお答えしなければなりません。しかし、体調不良の患者さんをどうアセスメントするのか、ことにどのタイミングで他科につないだらよいのかという疑問に答えるのはいつも難しい問題です。
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