書評
「服薬支援とケアプランに活かす非定型抗精神病薬Q&A」
風祭 元
1,2
1帝京大学
2元都立松沢病院
pp.46
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101199
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わが国の精神科病院入院患者の大部分を占める統合失調症圏の治療に、最初の「定型」抗精神病薬が導入されたのは1955年頃である。これらの定型抗精神病薬は精神病症状の改善や再発の防止には著しい効果を示し、精神科医療に画期的な改革をもたらしたが、錐体外路性や自律神経性の副作用が高率に出現し、医師や看護師は、副作用に対応しながら、いかに薬を続けるかに苦心したものであった。
1990年代から2000年代にかけて、リスペリドンなどの「非定型」抗精神病薬が用いられるようになった。非定型抗精神病薬は、従来の定型抗精神病薬に比べて副作用が少なくなったが、その一方で、体重増加や代謝異常の出現などの新しい副作用が起こることが知られてきた。
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