特集2 やってみたらすごかった―絶望からの逆転介入法
幻聴表を使ったら、苦痛の軽減につながった
加藤 順子
1
,
濵島 明美
1
,
安藤 三津子
1
1特定医療法人共和会共和病院
pp.40-44
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101077
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
夜勤帯に保護室から「出たい」と希望
慢性期閉鎖病棟で長期に保護室を使用している患者さんは、その背景に、不安定で再燃しやすい精神症状や水中毒など、さまざまな理由をかかえています。
とある長期保護室使用患者さんが夜勤帯に、「部屋から出ると幻聴が楽になるんだわ、ドアを開けてくれないか」と、希望されることがありました。日勤帯では開放観察をおこなっているものの、過去に幻聴に左右されて易怒的になったり、大声を出して対応が難しくなったことがあったため、マンパワーの少ない時間での開放は困難と判断する状態が続いていました。
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.