研究報告
転倒防止を目的とした「リハビリテーション科フローシート」の有効性について
梅田 ルミ
1
,
藤井 由加里
1
,
村山 三枝子
1
,
堤 福子
1
,
藤井 美代子
2
,
伊東 美緒
3
,
高橋 龍太郎
3
1財団法人 東京都保健医療公社 豊島病院 看護部
2東京都立駒込病院 看護部
3地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所
pp.998-1001
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102226
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リハビリテーション科では医師が許可する日常生活動作の範囲は日々変化する。そのため受け持つ患者の自立度や指示内容の情報を確実に把握することが難しく,転倒・転落事故につながっていた。そこで独自のリハビリテーション科フローシートを作成し,活用した。その効果について5年間の評価を行なった。患者の延べ入院日数1000日当たりの転倒件数は2003年度の5.01から2008年度1.66件と減少した。事故の原因を分析したところ,患者の情報把握不足や安全対策の不徹底といった転倒の予測が可能な事故の割合が減少していた。リハビリテーション科フローシート導入後の看護師へのアンケート調査結果からは,短時間で患者情報が把握できていることがわかった。リハビリテーション科においては,日々変わる自立度の範囲について簡易に把握できるツールが必要である。当院で作成したリハビリテーション科フローシートは,転倒・転落事故の防止に有用であると考える。
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