a point of view
「精神科看護への認知行動療法の導入」についての私見
平野 公子
1
1京都認知行動療法カウンセリングルーム
pp.114-117
発行日 2010年3月15日
Published Date 2010/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100701
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精神科看護の領域で、認知行動療法が脚光を浴びるようになってまだ数年しかたっていない。Freeman*1はその著書のなかで、「認知行動療法共同体のなかで、看護の集団は今までずっと軽視されてきた」と述べている。認知行動療法を生んだアメリカでさえ、認知行動療法は医師や心理セラピストが扱うものとしてとらえられていたのか、看護師とは隔たりがあったことが察せられる。
わが国においてもこれまで認知行動療法は、看護師のなかで広く認知されているものではなかった。しかし2008年秋にFreemanが来日し、「看護のための認知行動療法セミナー」が開催されて、一気に関心が高まっているようである。認知行動療法を看護に取り入れたいと考えていた人にとっては、Freemanの来日と著書の邦訳出版はまさに福音であった。
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