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トリエステの精神医療改革時に看護師は何を感じていたのか―扉を開けてわかったこと
妹尾 弘子
1
1武蔵野大学看護学部看護学科
pp.90-98
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100491
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いつかトリエステへ
「いつかトリエステに行きたい」と思っていた。
1978年にイタリアで「法180号」または「バザーア法」として知られる精神医療改革に関する法律が公布され、精神病院への新たな入院が禁止された。その後徐々にイタリア国内の公立精神病院が閉鎖され、2000年にすべてが閉鎖された。その改革の発端になったのがトリエステである。
トリエステは人口約24万人でスロヴェニアとの国境に位置し、アドリア海に面する湾岸の都市である。日本ではトリエステに本社があるコーヒーブランド「illy」が馴染み深いが、最近では『ニューシネマ・パラダイス』で知られるジュゼッペ・トルナトーレ監督のミステリー映画『題名のない子守唄』の舞台もトリエステである。
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