視点
扉を開けておくこと
池田 和功
1
1堺市健康保健部健康増進課
pp.162-163
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100260
- 有料閲覧
- 文献概要
数年前にイギリスの保健福祉研修へ同行させてもらった時のこと.大柄なヘルスビジターが講師として登場し,日本の保健師を目の前にして,自信たっぷりに堂々と「ヘルスビジターとして地域で仕事をするということは,自分自身の判断で行動し,その行動にすべて責任を持って仕事をしなければいけないということです.“医師に指示されたので”というような言い訳をしてはいけない」と発言された.その迫力たるや,「イギリスの保健師さんはすごいな」と圧倒されたことを,今でも鮮明に覚えている.
プロ意識とチームワーク
外から自分の仕事を見つめ直してみると,いろいろ見えてくるものだ.イギリスのヘルスビジターと接していて強く感じたことは,プロ意識の高さだった.現場訪問すると,乳幼児健診や予防接種など自分の判断と責任で実施しており,医療的に問題のあるケースのみ医師に紹介していた.ちなみに臨床の看護師は,医師の指示がなくとも,一定の医薬品の処方や傷の処置など,自分の判断で実施できる.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.