連載 精神看護キーワード事典・19
パニック障害とは何か
萱間 真美
1
1聖路加看護大学・精神看護学
pp.104-107
発行日 2007年5月15日
Published Date 2007/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100408
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DSM-Ⅲ、DSM-Ⅳという名前をご存知だろうか。これは米国精神医学会が編集した診断基準で、最初は米国国内用に作成されたが、今日では約80か国で用いられるようになった。日本には1980年代に紹介された。改定が重ねられ、現在はDSM-Ⅳ-TRというバージョンが用いられている。精神科のもう1つの診断基準で多くの医師によって用いられているのは、ICD(国際疾病分類)である。こちらはWHO(国際保健機構)が、世界的な規模で疾病の統計を作る際に基準とした診断基準である。このICDとDSMは、多少言葉の使い方は異なるが、互換性がもてるように検討されている。パニック障害は、その両方の診断基準にあげられている。この原稿は、主にDSM-Ⅳ-TRの言葉を使って説明したいと思う。
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