特集1 新人ナース必携お助けガイド!精神科でよく起きる自傷・事故の処置法
【特集にあたって】身体ケア技術を自信をもって提供できる精神科を目指したい
美濃 由紀子
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1東京医科歯科大学大学院・保健衛生学研究科精神保健看護学分野
pp.12-13
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100042
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ある精神科病院で、師長から「スタッフ対象の救急蘇生の勉強会をしたいので、その講義をしてもらえないか?」と頼まれたことがあります。その経緯を尋ねてみると、急変した患者への対応に手間取り結局手遅れになってしまったため、スタッフや患者さんが非常にショックを受けているのだといいます。
手遅れになった原因として、①いざというときのために準備していた救急カートは病院に1つしかなく、運ぶのに時間がかかって迅速に使えなかったこと、②スタッフが慌ててしまって処置らしいことが何もできなかったこと、③救急カートの使い方や蘇生の方法に関する知識や経験が少なく、どう行動してよいかわからなかったこと、④吸引器代わりに掃除機を用意していたがうまく機能しなかったこと、などがあげられました。
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