発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100021
- 販売していません
- 文献概要
- 1ページ目
精神科病院で隔離・拘束1万2850人
4年前とほぼ変わらない結果
2005年10月3日の読売新聞は、厚労省が全国すべての精神科病院(1662か所)を対象に行なった、2003年6月30日時点での隔離・拘束の実態調査結果を発表した。それによると全国の精神科病院で、「隔離」は7741人、「身体拘束」は5109人、計1万2850人に上ることがわかった。入院患者全体(32万9096人)に占める割合は3.9%だった。全国すべての精神科病院での人数が明らかになったのは初めてである。
行動制限は、精神保健福祉法に定められ、第36条、37条で処遇について規定している。厚生省告示には「法第37条第1項の規定に基づき厚生大臣が定める基準」が示されているが、厚生省が1998年、全国18か所の国立精神病院を立ち入り調査したところ、ルール違反がすべての病院で確認されるなど、必ずしも徹底されているとはいえない状況であった。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.