今そこにある危機

　カリブ海に浮かぶ豪華ヨットでアメリカ人の一家惨殺事件が起こる（これを発見するアメリカ映画ではおなじみの沿岸警備隊の艦長が女性―こういうのも最近の傾向）．

　この被害者はアメリカ大統領（この役にあまり品格のない俳優を登用している意味が，その後だんだんわかってくる）の親友だったが，やがてこの被害者が実は南米の麻薬王の相棒だったことが判明．この時CIAがコンピュータに入った個人データを探るために，どうやってパスワードを見つけるかとか、今時の公安活動の情報入手テクニックが興味深い，さらに麻薬取引による巨額の資産を貯めこんでいることも判明．このダーティーマネーの争奪をめぐって展開される．アメリカ大統領官邸と南米の麻薬ボスたちとの暗闘の渦中に巻きこまれて．これもお馴染み八リソン・フォードのCIAジャック・ライアンが孤軍奮闘する．あまりにもひんぱんに裏切り者がでてくるので，しっかりみていないと人物関係がわからなくなる．