連載 やわらかいからだのはなし・1【新連載】
できそこないの身体
北澤 一利
1
1北海道教育大学(健康管理政策論)
pp.768-770
発行日 2001年8月1日
Published Date 2001/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903797
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「湿疹」を治すために「ただれ」をつくる
ある皮なめし工の若い妻は,乳房にできた湿疹で悩んでいました.彼女は独身のころ「片足のじくじくするただれ」を患っていたのですが,妊娠中にこの滲出性のただれは一時的に消え,出産後の産褥期になると熱が出て,乳房に炎症を起こしました.そしてこの炎症がおさまったとたん,彼女の乳房にはかゆい赤い湿疹ができ,便秘になってしまったのです.
若い妻は,彼女の主治医であるシュトルヒからこの不調に対する処方をもらいます.そして,それを使って「十分にからだを開いた」とき,彼女を悩ませていた乳房の湿疹は「枯れた」といいます。彼女は「セデスを十分にだし」,その「排出」のおかげで健康になりました.
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