生命輝かせて―臨床医としての真髄を求めて・5
歩くから 道になる
有働 尚子
1
1みさき病院神経内科
pp.375-381
発行日 1999年5月15日
Published Date 1999/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901997
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踏み出した第一歩
Mme(マダム). M. の好意により,期限付きの仮住まいとはいえ安全で暖かな住処すみかを得,日本から送った荷物も首尾良く手にした私には,多少心のゆとりが出てきた.パリ到着後まだ3,4日というのに,日本から紹介され,留学を受け入れて下さったSte. Anneサンタンヌ病院の主任教授,Pierre Rondot先生にフランスへ着いたことだけでも報告しておいた方が良いと思い,早速挨拶に出かけることにした.サンタンヌ病院への道のりで最寄りの駅を,Mme. M. に問い合わせてもらい,メトロ(パリの地下鉄)の地図(図)を見ながら,何番線に乗ればよいのかを調べた.現在地のPont de Sèvreはメトロの9番線の始発駅に当たり,Trocadéroトロカデロという駅で南方面経由の6番線に乗り換え,Glaciereグラスイエールという駅で降りるのが最も妥当なルートに見えた.
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