特集 高齢の糖尿病患者への訪問看護
糖尿病患者への服薬指導
熊谷 隆浩
1
1国立療養所中部病院薬剤科
pp.30-37
発行日 1999年1月15日
Published Date 1999/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901874
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はじめに
在宅療養患者の多くは何種類かの薬を服用しており,病院薬剤師や開局薬剤師の在宅医療への参加が強く求められている.日本看護協会の報告によると,在宅患者の56.9%が服薬指導や薬歴管理が必要とされている1).
平成6年より薬剤師が家庭に出向いて服薬指導した場合,「在宅患者訪問薬剤管理指導料」が認められるようになり,一部の病院や薬局では薬剤師が在宅医療に積極的に取り組んでいる.一般的には薬剤師業務の多様化,あるいは慢性的なマンパワーの不足を理由に,薬剤師が行なっていかなければならない在宅における服薬指導を看護婦さんたちに委ねているのが現状である.平成10年10月,50年ぶりに薬剤師の定数に関する見直しが行なわれたが,提示された数字は厳しいものであり,在宅医療のように現状においてオプション的な業務についてはまったく考慮されていないように思われる.
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