米国短報
米国社会にみる富と“肥満”の偏在
Scott 渡辺 由佳里
pp.616-617
発行日 1998年8月15日
Published Date 1998/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901855
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米国流肥満の基準
米国に住んでいると,自分の体型が客観的に痩せているのか太っているのか分からなくなってきます.比較の対象があまりにかけ離れているためにいつしか気にしなくなるのです.ところが,たまに日本に帰国したときなどに周囲の者が「痩せたわね」とか「ちょっと太ったんじゃない?」と自覚を強要してきます.日本で「太った」と言われてショックを受けても米国で水着を買いに行けば,私のサイズはまだまだ「4」.小さくて品数がないくらいです.それでまた気をよくしてしまうので深刻にダイエットしようという気にはなれないわけです.
だいたい日本で「痩せている」と「太っている」と言われるときの体重差ときたらたかだか3kgのことで,帰国したときに「痩せて」いても,久々に日本の味を堪能しているうちに日本を離れるときには「肥満」扱いされてしまいますから,日本の基準というのはつくづく恐ろしいと思います.
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