米国短報
長期ケア保険をどう選ぶか―情報収集と選択の留意点
Scott 渡辺 由佳里
pp.398-399
発行日 1998年5月15日
Published Date 1998/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901818
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姑の父親は1993年からオハイオ州のAssisted Livingに入居していますが,最近尿失禁を理由に同施設内のNursing Homeへの移動を勧められています.都会に比較すると廉価とはいえAssisted Livingで1日60ドルの費用が,Nursing Homeになると120ドルになり,年額21,900ドル(約275万円)が43,800ドル(約550万円)に跳ね上がるというのは深刻です.
以前にもふれましたが,国が補助するMedicaidの適用になるには資産がほとんどないことが条件です.たとえ110歳までNursing Homeに入居したとしても彼には十分支払える貯蓄があるため,ずっと全額自己負担です.妻は一昨年死去しており,伴侶の経済状況を心配する必要はないので,彼個人にとって資産を使い果たすことは問題ではありません.しかし,姑にとっては自分が相続すべき遺産の減少につながる父親のNursing Home入所は重大な問題なのです.
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