米国短報
長期ケア保険をどう選ぶか(3)―“削減”に問われる個人の価値観
Scott 渡辺 由佳里
pp.550-551
発行日 1998年7月15日
Published Date 1998/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901843
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何を削減するかで決まる女性のライフスタイル
米国の働く母親は忙しい.ともかく「忙しい」という言葉から想像できる範囲を超えています.出張,残業,土日出勤はあたりまえの管理職や専門職でありながら子供のPTA,協会のチャリティー,地域のボランティアの役員になり,子供をアイスホッケー.バイオリン,バレエ,サッカーのレッスンに送り迎えし,週末は試合や発表会を見に行き,「ワーキングウーマンの編み物の会」といったサークルにまで参加し,スポーツクラブに行ってスリムな体型を保つことも忘れない.そんな生活でストレスが溜まればカウンセリングに行き,週に1度は夫婦だけで外出し,女友達とゴルフに行く,といった具合です.どう計算しても1日が24時間では足りません.こういう「前向きの姿勢」とバイタリティーのかたまりのような米国女性に脅威と劣等感を抱かされた私ですが,最近彼女たちの秘密が分かって少しほっとしました.それは「家事を徹底的に削減する」ことです.
週に1度は掃除サービスが来るので自分で掃除はしない.オーペアまたはフルタイムの子守りが子供たちの世話,食事,衣服の洗濯をしてくれる.図書館に連れていって本を読んであげるのも子守りの責任範囲.
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