訪問看護と介護に必要な褥瘡の正しい知識
褥瘡の治療(1)
鈴木 定
1
1岡崎三田病院
pp.509-512
発行日 1997年7月15日
Published Date 1997/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901687
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◎褥瘡治療の原則
褥瘡治療の原則は,除圧,全身管理,そして創の管理すなわち局所治療,の3つです.このうち除圧と全身管理については,すでに褥瘡の予防方法の中で触れてきました.特に全身管理は基礎疾患の治療と栄養管理を中心とした患者の全身状態の管理であり,これなくして褥瘡治療は決して成功しません.そして残りの1つが創の管理ですが,局所治療には薬物療法のほかに外科的な手術療法もあります.しかし筆者は特殊な状況下にある患者や,骨が露出するほど深い褥瘡,極めて巨大な褥瘡以外は,保存的な薬物療法で治療が可能と考えています.褥瘡の最善の治療は予防といわれています.もちろんその通りですが,私たち医療者は発生してしまった褥瘡については治療しなくてはならないわけですから,薬物療法に対する正しい知識が要求されます.
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