ホームヘルプの現場から
ホームヘルプサービス固有の領域とは
矢野 恭子
1
1世田谷福祉事務所在宅福祉係
pp.224-225
発行日 1997年3月15日
Published Date 1997/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901636
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家事や介護はホームヘルパーの手段
前回は,ホームヘルプサービスというのは「何でもあり」のようでいて,他の援助者や福祉サービスとの間で仕事の交換もできてしまうような性格であることを書きました.確かにこういうものでないと私たちは役に立たないのですが,これには何か理由(本質)があると考えたい.というのは,「私たちの仕事って何なんだろう」と悩んでしまう場面が多々あるからです.
たとえば利用者に,「掃除業者を頼んだら,あの人達は徹底的にやるわね」とか,「看護婦さんは身体も拭いてくれた上,マッサージまでしてくれてさ」と言われることがあります.もちろん必要なことなら時間を捻出してでもやらなければなりませんが,いじけたり,張りあって限りある時間をしゃかりきに働いてしまうことになりかねません.ニッコリ笑って「そーお,良かったですねえ」と踏み止どまるとき,足場が私たちには必要です.
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