特集 褥瘡ケアUp to Date・2―在宅に焦点を合わせて
在宅でのチーム医療による褥瘡完治への取り組み―5mm大から完治までの1年9か月を振り返って
谷垣 靜子
1
,
上野 範子
2
,
松井 敏子
3
,
長谷川 ふくよ
3
1鳥取大学医学部保健学科
2京都府立医科大学医学部看護学科
3バプテスト訪問看護ステーション
pp.702-708
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901543
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はじめに
褥瘡は予防することが第1であるが,一度褥瘡をつくると完治するのは難しい。しかし,在宅療養においては,肺炎,イレウスなどの全身管理に重点がおかれ,褥瘡の問題が下位に置かれることがある。
今回のケースは,全身管理を要する在宅療養の女性で,数年にわたりピンポイント状(3~6mm)であった褥瘡が完治した例である。通常,数mmまで小さくなった褥瘡が,その状態で数年も経過することは珍しく,治癒しないまま全身状態の悪化とともに褥瘡も悪化していくケースが多い。
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