オピニオン
この5か月を振り返って
眞重 文子
1
1東京大学医学部附属病院臨床検査部
pp.1088
発行日 1996年12月1日
Published Date 1996/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902934
- 有料閲覧
- 文献概要
東京大学医学部附属病院検査部助手から臨床検査技師長に配置換えになってから,5か月が瞬く間に過ぎた.この間,たいがいは日々の雑務に追われていたが,それ以外にできたことといえば,検査部の運営が少しでも円滑にいくよう幾つかの担当をつくったことと,対外的には,全国国立大学検査技師会,全国国立大学病院中央検査部会議,文部省主催の国公私立大学病院臨床検査技術者研修のお手伝いができたことぐらいである.配置換え後は各検査室を一とおり回りたいと思っていたが,夏も終わりになって,しかも予定していたよりかなり短い時間で,ようやく実行できるようになった.
当病院における臨床検査技師系職員(90名)の組織は,松本前技師長の退官1年前(1995年4月1日)から,臨床検査技師長の下に,検査第一部門,検査第二部門,輸血部門,病理部門が置かれている.人事および検査関連事項に関する決定は各部長にあり,技師長は各部長の命を受け,所掌する業務および人事を総括する.この東京大学の機構は,看護部に対応する技師部構想とはかなり異質なものであるが,従来の部門別配属より前進した体制といえよう.この臨床検査技師の一元化によって,検査部と輸血部の協力体制の整備など具体的な検討が可能となった.また,病理部と他2部の間では,情報交換や仲間意識が強まり,互いに向上心が強まったことなど,一元化のメリットは大きい.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.