連載 メルマガ雑感 ケアマネ所感・6
痴呆性高齢者のこと
畠中 早苗
1
1紀和病院在宅介護支援センター
pp.508-510
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901512
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痴呆性高齢者たちが街に出てきた
最近,街に出かけたときに,レストランで食事をしている高齢者が,食べ物をこっちのお皿からあっちのお皿に繰り返し移したり,食べたものを吐き出したりしているところを目撃した。また,どう見ても人間のものとしか見えない便が地下街に散乱していた。実家に帰ると,介護には縁のない生活をしている母から,近所を徘徊している母の幼馴染みの話なども聞く。
そんなことを見聞きしていると,介護と関係のない立場にいる人たちも,痴呆性高齢者とのかかわりを余儀なくされている場面が,ずいぶん増えているのだと想像できる。今後,痴呆性高齢者の問題は,彼らが被害を与える側になったり,被害を負う側になったりしながら広がり,社会問題化していくだろう。
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