第23回日本臨床眼科学会 GROUP DISCUSSION
高血圧・眼底血圧
pp.927-933
発行日 1970年6月15日
Published Date 1970/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204338
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I.医学部学生の眼底所見検査
○落合淳郎・宮本吉郎・国友 昇(日大)
20歳代の正常血圧者の眼底検査をして,これからいろいろな高血圧症による変化をおこしてくる者に対して,スタンダードの眼底所見を得ようとした。日大医学部学生362名について眼底検査を行ない,そのうち121名は眼底写真をとつた。そしてA/V比,狭細,口径不同,反射,迂曲,動静脈交叉,分岐部などについて検討した。その結果A/V比については写真による判定がよく,狭細,口径不同は乳頭付近では判定に慎重を要し,反射は写真だけで判定する場合には誤りを犯す危険率が高く,正常血圧者には動静脈交叉の異常は出現しにくいことを知つた。
新井1)若年正常血圧者の眼底写真上の口径不同が直像鏡検査でみとめられなかつた点につき,中等度以上(Scheie分類2度以上)の所見でもそのようなことがありましたかどうか。さらにその付近の網膜や血柱反射の増強によつて口径不同の判定が影響されることが知られておりますが,今回の写真判定でその点はいかがでしたか。
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