特集 痴呆ケアについて知っておきたいこと
痴呆性高齢者のターミナルケア―グループホームでの事例を通して
岡田 秋子
1
1医療法人社団三喜会グループホーム青葉台
pp.380-383
発行日 2002年5月15日
Published Date 2002/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901490
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はじめに
痴呆性高齢者の看取りは,本人による自己決定が難しく,介護する周りの者が考えていかなければならない。本人の尊厳は家族によって守られることから,家族による意思決定を尊重することは重要である。かかりつけ医の理解と協力,そしてグループホームのスタッフがターミナルケアをどのように受けとめて実践していくかなどの要素も重要である。
グループホームは家庭的な生活環境であり,痴呆になっても人間らしく暮らせるところとして大きな期待が寄せられているものの,医療処置を行なうことは難しい(できない)のが現状である。しかもグループホームには必ずしも看護職が配置されているとは限らない。現在,ターミナルケアを行なっている大部分のグループホームのホーム長は看護職が多いのではないだろうか。
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