連載 管理者日誌・12【最終回】
“痴呆ケアの心”実践の時
井上 弘子
1
1社団法人北海道総合在宅ケア事業団
pp.991-993
発行日 2002年12月15日
Published Date 2002/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901439
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痴呆老人看護との関わり
1982(昭和57)年,看護実践研究指導センターで「呆け老人に関する文献的考察」をまとめて以来,痴呆老人看護と関わる機会が増え,関心も深まりました。1985(昭和60)年には,イスラエルで行なわれた「国際老人看護学会」で発表する機会を頂き,これが契機となって1994(平成6)年には,スウェーデンで行なわれた「高齢者福祉実践研修」に参加し,グループホームで5日間老人たちと共に過ごすという貴重な体験をすることができました。
詳しい内容は後で述べることにしますが,感動したのは,研修の始めに担当者から聞いた国の政策や理念が,グループホームで共に暮らす痴呆老人や職員の1人ひとりに反映され,浸透しているという事実でした。「これは本物だ」と思い,日本でも痴呆ケアの遅れを取り戻さなければと強く感じたものです。
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