連載 管理者日誌・7
Patient―病室で考えたこと
松田 栄子
1
1都筑医療センター訪問看護ステーション
pp.562-564
発行日 2001年7月15日
Published Date 2001/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901342
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港の見える病室で,私はベッドに横たわっていた。麻酔が覚めたとたんに,「痛い。痛いー!」と叫んでいた。硬膜外麻酔の持続注入をしているので痛くないはずじゃなかったの?
午前中に手術を終えた隣のベッドの人は痛いなんて一言も言ってなかったのに。「(硬膜外持続注入の)ボタンを押しましょうか?」と看護婦さんに聞かれ,「はい」と一も二もなく答えたのはいいが,やがてムカムカ,オェーと吐き気に襲われ,腹圧がかかれば創部はさらに痛いという悪循環。朦朧とした意識のなかで,痛い痛いとうめいていた。
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